抄録
1. 新潟縣農事試驗場園藝部に於て昭和13年暮より14年頭にかけ油菜屬蔬菜に就き積雪軟化栽培を行ひ積雪下に於ける抽薹性の觀察を行つた。
2. 9月17日に播ぎたるものは早きは10月20日遲きは11月末日に花芽の分化を見た。
3. 12月下旬より積雪を見, 3尺~5尺の積雪状態に置き2月7日雪を掘り抽薹の長さを調査した。
4. 雪菜及長岡菜は最も伸長し14糎に及び莖立菜12糎, 葉芥菜10糎であり白莖體菜芭蕉菜御殿場菜之らに次ぎ相當伸長を見せてゐた。
5. 高菜, 札幌菜, 眞菜, 京菜等は抽薹の催しは全く見られなかつた。
6. 花芽分化の早晩と雪下の抽薹との間に明瞭な關係を認められない。
7. 芥菜と高菜が同一染色體數を有しても雪下に於て前者が春播型後者は秋播型の抽薹性を現した。
8. 雪菜の原種としての長岡菜に就き考察し兩者は雪下の抽薹生理に於ても同樣なる事を認めた。
9. 長岡菜は B. rapa と B. chinensis との交雜種と認められる。