抄録
1.メロン“Earl's Favourite”系品種を木箱栽培し,1株当りN7, 14; K2O10, 20; CaO 0, 40; MgO 0, 15g (P2O512g一定)のそれぞれ2水準のfactorial combinationにより16処理区を設け,これら肥料処理が植物体の生育,果実の品質ならびに植物体各部の養分吸収量に及ぼす影響について調査した。
2.石灰の施用は植物体の生育を旺盛にし,葉,茎,根の乾物重,果重を増加させ,果実の品質を向上させた。一方窒素の1株当り14gの施用は明らかに石灰施用と逆な関係があつた。
3.植物体各部の窒素吸収量は果肉が最も多く,以下葉,茎,種子の順序であつた。植物体各部の窒素吸収量はいずれもCaの〔+〕効果が著しく,〔-〕の効果は茎,根ではKが,その他の部分ではいずれもNの効果が著しかつた。窒素の含有率に及ぼす要因は〔+〕の効果はいずれの部分もNの効果が著しく,〔-〕の効果は葉においてはMg, Kの効果が,茎においてはCaの効果が特に著しかつた。
4.植物体各部の燐酸吸収量は果肉,葉が最も多く,茎,種子がこれにつぎ,根は最も少なかつた。植物体各部の燐酸吸収量はいずれもCaの〔+〕の効果が著しく,〔-〕の効果は根ではK,がその他の部分ではいずれもNの効果が著しかつた。燐酸含有率に及ぼす要因は吸収:量とほぼ同じ傾向を示した。
5.植物体のカリ吸収量:は果肉が最も多く,以下葉,茎根,種子の順序となつている。植物体各部のカリ吸収章はCaの〔+〕の効果が著しく,Kがこれにつぎ,〔-〕の効果は根を除いていずれもNの効果が著しかつた。カリの含有率に及ぼす要因は〔+〕の効果はいずれの部分もKの効果が著しかつた。
6.植物体各部の石灰吸収量は葉が最も多く,以下果肉,茎,根,種子の順序となつている。植物体各部の石灰吸収量はいずれもCaの〔+〕の効果が著しく,〔-〕の効果は果肉,葉,種子ではNが,茎,根ではMgの効果が著しかつた。石灰の含有率に及ぼす要因は吸収量とほぼ同じ傾向を示した。
7.植物体各部のマグネシウム吸収量は葉が最も多く以下果肉,茎,種子,根の順序となつている。また植物体各部のマグネシウム吸収量は葉,茎,根ではMgが,果肉,種子ではCaの〔+〕の効果が著しく,〔-〕の効果は根を除いていずれもNの効果が著しかつた。マグネシウム含有率に及ぼす要因は吸収量とほぼ同じ傾向を示した。
8.本実験結果から5要素の1株当り最適施用量はN 7g, P2O512g,K2O10g, CaO40g, MgOgで,その全吸収量はN4.4g, P2O51.6g, K2O 6.8g, CaO 9.3g, MgO 1.2gであった。
9.植物体各部の窒素,カリの吸収量とその含有率に及ぼす要因は必ずしも一致しなかつた。