抄録
1. 石灰イオウ合剤, 硫化ソーダおよび水和イオウの散布後にSO2くん蒸をした場合の温州ミカンの落葉に及ぼす影響を11~12月に調査した。
2. イオウ合剤の濃度が高いほど, また濃度が高いほど落葉は助長されたが, 秋季の実用上の散布濃度では危険は少なかつた。
3. 硫化ソーダ0.4%, 水和イオウ0.4%はイオウ合剤30倍より影響が大であつた。
4. イオウ合剤30倍区では葉中S含量がいちじるしく増加した。しかし, 落葉のはなはだしかつた硫化ソーダ区ではS含量は増加せずNa含量が最大であつた。
5. 落葉防止の目的でカイネチン20ppm液を散布したが効果はなかつた。