園芸学会雑誌
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果樹の亜硫酸ガスによる煙害 (第6報)
イオウ系薬剤の散布後の亜硫酸ガスくん蒸が温州ミカンの落葉に及ぼす影響
松島 二良原田 学
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1966 年 35 巻 4 号 p. 367-370

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抄録
1. 石灰イオウ合剤, 硫化ソーダおよび水和イオウの散布後にSO2くん蒸をした場合の温州ミカンの落葉に及ぼす影響を11~12月に調査した。
2. イオウ合剤の濃度が高いほど, また濃度が高いほど落葉は助長されたが, 秋季の実用上の散布濃度では危険は少なかつた。
3. 硫化ソーダ0.4%, 水和イオウ0.4%はイオウ合剤30倍より影響が大であつた。
4. イオウ合剤30倍区では葉中S含量がいちじるしく増加した。しかし, 落葉のはなはだしかつた硫化ソーダ区ではS含量は増加せずNa含量が最大であつた。
5. 落葉防止の目的でカイネチン20ppm液を散布したが効果はなかつた。
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