園芸学会雑誌
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ダリアの促成および抑制栽培に関する研究 (第8報)
日長が休眠化に及ぼす影響
小西 国義稲葉 久仁雄
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1967 年 36 巻 2 号 p. 243-249

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抄録
さし芽株または普通株を用いて, その地上部側芽の休眠化の条件をしらべた。
1. ダリアは地上部の生長が抑制され, 花芽がブライソドになる日長, つまり最低限界以下の日長に長期間おかれると, 自発的休眠に入る。
2. さし芽株の場合は, 12時間以下の日長で70~80日間生育すると休眠化する。
3. 休眠化に要する日長およびその期間は, 植物自体の条件によつて異なり, 普通株よりさし芽株のほうが休眠しにくい。
4. 短日処理を終つてのちに, 成熟葉を摘除すると, 切りもどしてのち側芽はよく萠芽する。しかし, 短日期間が長くなると萠芽しない。側芽の萠芽を抑える物質が, 短日下で成熟葉で形成され, それがやがて側芽あるいはその近くに移行し, 蓄積されるものと思われる。
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