園芸学会雑誌
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キュウリの性分化における光周反応に関する研究 (第3報)
光条件の影響
松尾 英輔福島 栄二
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1970 年 39 巻 1 号 p. 72-78

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抄録

長日性キュウリ「彼岸節成」を供試し, 性分化に及ぼす光条件の影響について調べた。
暗期の直前に赤外光を照射したところ, 9時間日長の場合は雄花分化が抑制された。日長と雄花分化との関係を調べたところ, 雄花分化は8時間前後の日長でもっとも著しく, それ以上および以下の日長では雄花節が減り, 雌花節が増加した。明期および補光期の光量をかえた場合, 光量が多いほど雌花節数が多く, 5lux以下の補光の影響は見られなかった。明期8時間後の4または8時間を赤色, 青色または赤外光で補光したところ, 4時間補光区よりも8時間補光区において雌花節数が多く, その際, 赤色光がもっとも有効であった。

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