園芸学会雑誌
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クリのクリタマバチ抵抗性に関する研究 (第4報)
クリタマバチによる感受性および抵抗性品種のゴール形成
松井 鋳一郎, 鳥潟 博高
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1972 年 41 巻 4 号 p. 344-352

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抄録
1. ゴール形成は7月下旬から始まり, 柔組織を構成する若い組織は幼虫を包みこむようにして肥大, 隆起する. 8月下旬, 幼虫はゴール組織内に埋没し, この時期以降になると感受性品種では個々のゴールのゆ着が始まるのに対し, 抵抗性品種ではかつ変え死組織が維管束系にみられるようになり, 抵抗性が発現される.
またリン片等 age の進んだ組織に幼虫が接触した場合や産卵が生長点など組織が若い場所に行なわれた場合には抵抗性品種のみならず感受性品種にもゆ傷コルク層が形成され, かつ変が生じていた. ゴールの肥大は感受性品種では順調に進行するのに対し, 抵抗性品種では8月下旬頃からえ死組織が形成され, この出現頻度が時間の経過とともに多くなり, 翌年になるとえ死組織の形成されていないゴールはなくなる. またゴールの肥大も抵抗性品種ではきわめて劣る.
2. ゴール組織内の核の形態や核酸あるいはタンパク質などの反応はゴール初期は感受性, 抵抗性品種ともに同じようであるが, 10月以降, 感受性品種のそれらは著じるしく hyperplastic に変化するのに対し, 抵抗性品種では著じるしくない.
3. 幼虫の口器には色素で染色される腺が若干あり, ゴール形成はこのまわりより起こる. またほかの二, 三の理由から, ゴール誘導物質は口器から分泌されていると考えられる. 幼虫の消化管内にはPAS反応陽性物質とファーストグリーンFCF可染物がある. また幼虫の発育は抵抗性品種のゴール内のものが劣り, この原因は抵抗性品種にみられるIII型抵抗性反応の形成に起因していると思われる.
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