園芸学会雑誌
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かん水が温州ミカン成木の果実の收量, 品質および葉内成分に及ぼす影響
富田 栄一
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1972 年 41 巻 4 号 p. 353-360

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抄録
1. 傾斜地に栽植されている温州ミカン成木 (35年生) について, 7か年間のかん水処理が果実の収量, 果汁成分および葉内成分に及ぼす影響を調査した.
2. 果実の収量, 肥大に及ぼすかん水の影響は, 年によつて異なり, 降水量の影響を強くうけることがみられたが, 干ばつの大きかつた1967年には, かん水区の果実肥大が著しくすぐれ, L, M級の果実が多くなつた. 7か年間の平均では, かん水区は無かん水区にくらべて, 収量: 30.6%, 1果平均重: 6.7%, 階級構成: 19.2%多かつた.
3. 果汁の可溶性固形物およびクエン酸含量は, 年によつて大きく増減したが, かん水区で低い傾向にあり, 干ばつの大きい年には, クエン酸含量が無かん水区で著しく高くなるのにたいし, かん水区では著しく減少した. 7か年間の平均では, かん水区は無かん水区にくらべて可溶性固形物含量で0.8%, クエン酸含量で0.21%低かつた. なお, 甘味比はかん水区で高い傾向にあつた.
4. 葉内成分をみると, 干ばつの大きかつた1967年に, PおよびCa含量がかん水区で高く, 反対にK含量は低かつた. 7か年間の平均では, Mg含量がかん水区で低い傾向にあつた.
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