園芸学会雑誌
Online ISSN : 1880-358X
Print ISSN : 0013-7626
ISSN-L : 0013-7626
リンゴの冬芽の液体窒素中での凍結保存
酒井 昭, 西山 保直
著者情報
ジャーナル フリー

1977 年 46 巻 2 号 p. 169-172

詳細
抄録
果樹の有用生殖質の長期保存を可能にするために, まずリンゴの一年枝を液体窒素温度まで冷却後生存させる方法について検討した.
1. リンゴの枝は約-40°C以低まで冷却すると, 木部が凍害をうけるが, 芽やじん皮組織は-90°Cまで冷却しても害をうけない. そのため, リンゴの芽を約-70°C以低の低温で凍結保存することが可能である.
2. リンゴの枝を液体窒素中で生存させるための冷却および加温方法と予備凍結温度を検討した. その結果, -40°Cまで予備凍結してから液体窒素中に入れ,0°Cの空中で融解した場合に, もっともよい結果がえられた.
3. -400°Cまで予備凍結後, 液体窒素温度まで冷却した枝の芽を芽接したところ, 活着率は約80%で, 活着した多くの芽の新梢の生長は正常であった.
4. 今後, 液体窒素中でのリンゴの芽の生存期間について調べることが必要である.
著者関連情報
© 園芸学会
前の記事 次の記事
feedback
Top