園芸学会雑誌
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カキにおけるNAAの摘果機構について (第3報)
NAAとエセホンによる果実のエチレン生成及び落果に及ぼすジベレリンの影響
山村 宏内藤 隆次
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1980 年 49 巻 2 号 p. 171-179

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抄録
NAAの選択的落果誘起の機作を明確にするため, NAAとエセホン散布による果実のエチレン生成と落果に及ぼす種子数及びジベレリンの影響を比較検討した.
1. 種子数の多い果実に比べ少ない果実では, 満開約20日後のNAA及びエセホン処理の落果促進効果はともに大きく, 処理後のエチレン発生も多かった. 特にエセホン処理の場合, 種子数の多少がエチレン発生に強く影響した.
2. 満開後約10日に, GA 500ppmを果実へ処理し, 15時間後にNAAとエセホン50ppm液をそれぞれ散布した. GAを前処理すると, NAA処理後数時間内に果実のエチレン発生が急激に高まり, 落果及び果実のエチレン発生はNAA単独処理区より促進された. しかし, 200ppmの前処理では, NAA単独処理よりもややエチレン発生量が増加したものの, 落果は減少した. また, NAA処理後のGA追加処理 (200ppm) では, 果実のエチレン発生量はNAA単独処理とほとんど変らなかったが, 落果は無処理区程度まで減少した.
エセホン処理前のGA 500ppm処理によって, 果実のエチレン発生は抑制され, エセホンの落果誘起作用は完全に消去された.
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