園芸学会雑誌
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ワケギ (Allium wakegi Araki) の種内分化に関する研究
藤枝 國光安谷屋 信一大久 保敬高橋 基一松尾 英輔
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1980 年 49 巻 2 号 p. 180-188

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抄録
ワケギは専らりん茎によって栄養繁殖されるので, 長い栽培の過程で種々の栄養系が分化しているものと思われる. 著者らは西日本, 台湾, 韓国などから202点の系統を収集して種内分化について調査した.
1. 収集系統は22の品種に整理され, 本土系と南方系の二つの生態型に大別された.
2. 本土系の品種は西日本(沖繩県を含む), 韓国から収集された. これらは冬季にわい化状態になって生育が停滞し, 春におう盛に育った. 成熟した種球は休眠状態に入り, 越夏は容易であった. 葉の形態によって長太•長•中長•細の4品種群に分類した.
3. 南方系の品種は台湾, 沖繩県から収集された. これらは冬季も生育を続け, 本土系に比べて結球態勢への移行が早かった. しかし種球は充実が悪く, 不安定な休眠状態にとどまり, 貯蔵性に劣った. 台湾での記載にちなんで, 台湾大葉•珠葱•台湾小葉の3品種群に分類した.
4. 上記の品種分類と核型による分類(1) とは一致しなかった. ワケギの品種分化は主として遺伝子レベルの変異に基づくものと考えられる.
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