園芸学会雑誌
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ガーベラ花茎組織の培養による幼植物の増殖
朱 建〓黄 敏展
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1983 年 52 巻 1 号 p. 45-50

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抄録
この研究にはガーベラの‘アーレンスーグ’, ‘ベアトリックス’, ‘コンチネント’及び‘スーパージャイアント•イエロー’の4品種を使用した. 初代培養には花茎を材料とし, 筒状花が2列開花した時, 花の直下から4cm長さの花茎を用いた. まず70%アルコールに2~3秒間, 続いて2%NaOCl液に30分間浸して消毒した後, 滅菌水で3回洗浄した. 消毒後の花茎は両端の各0.5cmを切り捨て, 縦に2分して, 切口を培地に向けて置床した.
基本培地には MS (Murashige•Skoog 1962) 培地の1/2量主要無機塩類, Heller の微量機塩類とMSの有機物を用い, それに Na2FeEDTA 21.4mg/lを加え, 寒天は0.8%, pHは5.6とした. ショ糖, オーキシン, サイトカイニンなどの濃度を検討した結果, 培地にはショ糖を1%, IAA 0.1mg/l, BA 10mg/l加えたのがよかった. 花茎を置床した後, 最初の2週間は完全暗黒とし, その後800lxの照明下で16時間日長に保つことによって, 16週間後には, 各花茎の切片より5個以上の幼植物が得られた.
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