抄録
裂果抵抗性が異なると思われるブドウ6品種を供試して, ブドウにおける裂果の難易に関係する要因を明らかにしようとした.
成熟期間中の果汁の可溶性固形物含量や降雨量, 圃場での裂果発生率から判断すると, 経験的な裂果発生の難易の順位と同様で, ‘ポートランド’とGA処理‘デラウエア’は最も裂果しやすく, ‘キャンベル•アーリー’と‘マスカット•ベーリーA’がこれに次ぎ, ‘巨峰’と‘マスカット•オブ•アレキサンドリア’は最も裂果抵抗性が大きいと思われた.
カードメーターによる果粒の硬度及び裂果限界膨圧と裂果抵抗性との間には明確な関係を見出すことができなかった.
果皮の組織学的観察により, 亜表皮細胞における細胞壁の厚さと細胞の大きさは裂果抵抗性と密接な関係がみられたが, クチクラ層と表皮細胞壁の厚さ及び表皮細胞の大きさは裂果抵抗性との間に明らかな関係が認められなかった.