園芸学会雑誌
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ウンシュウミカンに対するエチクロゼートの浮皮軽減効果について
河瀬 憲次平井 康市禿 泰雄間苧谷 徹
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1985 年 54 巻 2 号 p. 171-177

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抄録
エチクロゼートは, ウンシュウミカンの摘果剤並びに果実成熟促進剤として実用化されているオーキシン様物質である. ナフタレン酢酸が浮皮を助長したことから,本剤についても処理時期を変えて浮皮発現に及ぼす影響とその作用機作を検討した.
1) 摘果剤として幼果期に使用した場合, NAAは浮皮を助長したが, エチクロゼートは浮皮発現に影響しなかった.
2) 果実肥大期にエチクロゼートを処理すると, 着色と糖度上昇を促進し, 浮皮発現を低下させる傾向がみられた.
3) 着色開始期ごろにエチクロゼートの100ppm水溶液の2回散布により浮皮軽減効果が認められた.
4) エチクロゼートの浮皮軽減効果について検討したところ, エチクロゼートの代謝分解により生成される 5-chloro-indazole carboxylic acid が果実からのエチレン発生量を低下させ, 浮皮を軽減させるものと考えられる.
5) エチクロゼートにより浮皮が軽減された果実では, 無処理の果実に比べてアルベドの水可溶性画分の含有率が少なく, ヘキサメタリン酸ナトリウム可溶性及び塩酸可溶性画分の含有率が多かった.
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