園芸学会雑誌
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温州蜜柑の根群の習性に就て (豫報)
野呂 癸巳次郎
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1935 年 6 巻 1 号 p. 40-43

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抄録
(1) 主根は冠の上部より發生するもの程地表に對し傾斜をなす。
(2) 肥料分少なく濕氣多き鋸屑内には根群は更に發達せずして主根は其の境界線より直に逆行す, 然るに鋸屑内に施肥する時は側根の發生を認む。
(3) 細根は根冠の附近及び夫れより遠ざかるも單位面積内にては其の數を同じくするものの如し (推定)。
(4) 細根は表面下16cm迄に最も多く發生し夫れ以上進むに從ひ其數を減ずるも盛土外に主根が伸長し, 再び細根の發生著しきを認む。
(5) 強健樹にして土壤深き畑にて強剪定を行ひ或は全主枝の1/2を一度に高接するも根群は更に腐朽するものに非ず。
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