園芸学会雑誌
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炭酸瓦斯に依る柿の脱澁に就て
飯森 三男加幡 胖次郎
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1935 年 6 巻 2 号 p. 278-287

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抄録
以上の成績を主とし, これ迄施行し來ぐれる著者等の實驗結果を要約すれば次の如し。
(1) 瓦斯の壓力と脱澁の速度は一定限度以上は大なる影響を認めず, 經濟的には10封度-15封度の間を以て最適とす。
(2) 品種に依つての脱澁には相當難易あり優良品種中平核無, 横野, 蜂屋, 祗園坊は速かにして田倉, 不知身, 西條は中位, 葉隱最も遲し。概して有核種よりも無核種脱澁容易なるが如し。
(3) 同一品種中有核果より無核乃至種子の少きものゝ方脱澁速かなる傾向を認む。
(4) 脱澁は熟度にも亦關係深く, 完熱前1週間前後のもの最も速かにして, 未過熟共に遲し。尚發育不良のもの, 傷果は脱澁著しく困難なり。
(5) 一度脱澁に失敗せる果實は更に處理するも著しく脱澁を遲らしむ。
(6) 或程度の補温は之に正比例して脱澁を促進せしむるも度を越ゆう事に依り品質香味を劣變す, 而してこれが適温は C 15゜-25゜とす。
(7) 柿の成熟期, 即ち11月頃の常温にては脱澁中殆ど重量減を認めざるも, 加温25゜以上に及ぶ時は其の重量を減ず。
(8) 處理後僅に澁味を感ずる程度のものは數時間放置する事に依つて完全に脱澁す。
(9) 脱澁後品種に依て表皮黒變するものあるも (横野特に甚だし) 暗黒なる冷所に置く時は1ケ月以上何等變色する事なし。
(10) 甘柿種の甘化不充分のものは炭酸瓦斯に依り容易に脱澁し得。而して瓦斯に依りたるものは本來のものに比し肉質香味共に著しく優良なり。
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