園芸学会雑誌
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オウトウの裂果指数と樹上裂果に及ぼすCa剤とナフタレン酢酸の散布の影響
山本 隆儀佐藤 秀渡部 俊三
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1992 年 61 巻 3 号 p. 507-511

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抄録
オウトウの裂果に及ぼす硝酸カルシウムとナフタレン酢酸 (NAA) の単用散布および併用散布の効果を調査した.
1.'ナポレオン'に対する0.5%の硝酸カルシウムの散布は, 薬害や薬剤残留による果面汚れを伴わずに裂果発生を大幅に減少させた.
2.3段階の濃度 (0.5,1および2ppm) のNAA単用散布により, '佐藤錦'の裂果指数および樹上裂果率はそれぞれ対照区の約15~30%および約13~40%に減少した. また, 'ナポレオン'への同様な散布処理により,裂果指数および樹上裂果率はそれぞれ対照区の約20~38%および約26~66%に減少した.
3.'ナポレオン'への両薬剤の併用散布により, 裂果指数および樹上裂果率はともに単用散布より減少した.これらの最小値は対照区の約8分の1にまで達した.
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