園芸学会雑誌
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ササユリの母りん片白色カルス由来の子球の発育に及ぼすナフタレン酢酸とベンジルアデニンの影響
水口 茂大川 勝徳
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1994 年 63 巻 2 号 p. 429-437

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抄録
ササユリの白色カルス由来子球の生体重量, 出葉および発根等に及ぼすナフタレン酢酸とベンジルアデニンの影響を検討した. 白色カルス上に形成された子球のうち生重15~18mgの子球を本実験に供試した.
1.培地の植物ホルモン処理はNAA (0.2,1.0および5.0ppm) とBA (0.2,1.0および5.0ppm) を組合わせた培地で培養すると, 培養8週間後には子球を次の3つの型に類別することができた. 1) 母りん片上に形成される子球と類似した正常子球. 2) 球状に肥大した変形子球I型. 3) りん片が湾曲して不定形になった変形子球II型. これはNAAとBAの濃度と組合わせによることが分かった.
2.NAA0.1ppm-BA0.01ppm区で子球生体重, 発根数および発根率が最も高くなった. NAA0.01 ppm-BA0.1ppm区では出葉が促進された. 根端の内部形態を見ると, NAA1.0ppm-BA0ppm区では1本の根の中に2本中心柱があり, 皮層の空洞化や表皮の亀裂も見られた.
3.NAA0.01ppm-BA0.1ppm区で出葉した子球をNAA0.1ppm-BA0ppm区に継代すると培養4週間後に発根して小植物体になった.以上のことから, 子球の変形化を防止しつつ子球の発育を促進するにはNAA0.01ppmとBA0.1ppmおよびNAA0.1ppmとBA0.01ppmの組合わせが良好であることが明らかになった.
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