抄録
ペチュニアの形態変化に及ぼす赤色光(R)/遠赤色光(FR)比とDIFの影響について検討した.光処理には異なるR/FR光量子束比吸収を有する資材を用いた.その結果, 高R/F比処理は主茎の伸長を抑制し, 低R/FR比処理では促進した.またゼロDIFに比べて, プラスDIF(P-DIF)は主茎の伸長を促進し, マイナスDIF(N-DIF)は主茎の伸長と開花を抑制した.高R/FR比処理ではP-DIFの条件にもかかわらず, N-DIFに匹敵する主茎伸長の抑制がみられたが, 主茎の開花にはほとんど影響は認められなかった.さらに高R/FR比処理では分枝の増加, 分枝の生長と開花促進などの形態的変化が観察された.以上から, 実用場面においても高R/FR比処理により, 茎が短く側枝と花数が増加する草型を作出できることが示唆された.