カラー'ヘーゼル・マリー'の頂芽, 頂芽の直下から4葉目までのえき芽(1∿4葉えき芽)あるいは5∿8葉目までのえき芽(5∿8葉えき芽)の茎頂を外植体に用い, 多芽体の誘導を試みた.頂芽茎頂を外植体とした場合には頂芽由来の1本のシュートが発育し基部にカルスを形成するのみであった.一方, えき芽の茎頂を外植体とした場合には, 多芽体の形成が認められた.多芽体形成率は5∿8葉えき芽よりも1∿4葉えき芽の茎頂を外植体とした場合に高かった.次に, 1∿4葉えき芽の茎頂を外植体とし, 培地のBA濃度を検討した.その結果, 2 mg・liter-1を含む培地で多芽体形成率が最も高くなった.また, このようにして形成された多芽体は1 mg・liter-1BAを含む培地で効率的に増殖した.