園芸学会雑誌
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パパイヤの栄養繁殖による幼若性と節ごとのエイジングに関する研究
加藤 文浩大石 惇
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2003 年 72 巻 2 号 p. 93-98

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抄録

パパイヤ'台農2号'実生を材料として,発芽後日数と節の分化速度及び節位毎の葉の突起数を調査した.その結果,2.8日毎に新たな節を分化し,株の経過日数(エイジ)と分化節数との間に明らかな比例関係がみられた.葉縁の突起数は節が上がるにつれ増加した.葉身長,節間長は,ややばらつきが大きく突起数の方がエイジの判断指標として適当と考えられた.挿し木苗,培養苗において葉の突起数は母樹より有意に減少した.このうち,母樹の異なる節位より得た挿し木苗では,苗の葉の突起数が異なり,母樹のエイジを継承していると考えられた.一方,培養苗では材料を得た母樹の節位によらず,発芽直後の第3節の葉に近い値を示し,実生苗並のエイジにまで若返っていると推定された.葉の突起数は,株のエイジを反映しており,生育過程におけるエイジングや若返りの推定に活用できることが明らかになった.

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