園芸学会雑誌
Online ISSN : 1880-358X
Print ISSN : 0013-7626
ISSN-L : 0013-7626
異なるカボチャ品種の果実生長にともなう糖代謝関連酵素活性の変動
立石 亮中山 大海磯部 勝孝野村 和成渡邉 慶一井上 弘明
著者情報
ジャーナル フリー

2004 年 73 巻 1 号 p. 57-59

詳細
抄録
カボチャ品種'みやこ'(Cucurbita maxima)および'はやと'(C. moschata)の果実生長における糖の蓄積と糖代謝関連酵素活性の変動を測定した.糖の蓄積パターンは品種間で異なっており,収穫時では'はやと'は'みやこ'よりグルコースやフルクトースの蓄積量が多かった.未熟果ではスクロース含量が低く,また,スクロース分解酵素類の活性が高かった.両品種とも生長にともなって,スクロースリン酸合成酵素(SPS)活性が増大するとともにスクロース分解酵素類の活性が減少し,スクロースが蓄積した.SPS活性は'はやと'のほうが高かったが,両品種のスクロースの蓄積量に大きな差は認められなかった.SPSは果実生長後期のスクロースの蓄積に関与するが,カボチャの場合その蓄積量についてはSPS活性だけでは説明できなかった.
著者関連情報
© 園芸学会
前の記事 次の記事
feedback
Top