抄録
試験管内でのAlocasia × amazonica (2n=28)茎頂へのコルヒチンおよびオリザリン処理による染色体倍加法を確立した.フローサイトメトリーと根端染色体観察により再分化植物体の倍数性を調査した結果,654個体のうち53個体が四倍体であり,144個体が混倍数体であった.コルヒチンおよびオリザリン処理による四倍体の出現率はそれぞれ9.0および7.3%で,最も倍加個体出現率が高かったのは,コルヒチン0.05%,72時間処理(20%)であった.二倍体に比べて四倍体の葉では,円形,幅広で厚くなる傾向があった.