抄録
南米原産のTecomaの鉢物用新品種を創出するために,Tecoma stansとT. garrochaの種間交雑を行った.選抜された種間雑種個体の花冠は両種の中間の大きさであった.花色はT. stansが橙黄色,T. garrochaが橙赤色であったのに対し,種間雑種個体のそれは橙色であった.T. stansの開花にはウニコナゾール処理が必要であったのに対し,選抜された種間雑種個体はその処理が必要でなかった.今回育成されたT. stansとT. garrochaの種間雑種個体は観賞性に優れているため日本の花卉市場で注目を集めるものと思われた.