農業農村工学会誌
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通水状態での農業用水路トンネル点検手法の開発
藤原 鉄朗齋藤 豊森 丈久森 充広渡嘉敷 勝
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2009 年 77 巻 4 号 p. 275-278,a2

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抄録

農業用水路トンネルでは,落盤などによる突発的な断水事故が発生する危険性があるため,定期的な機能診断が必要である。しかし,ライフラインとしての社会的重要度がきわめて高い上水,工業用水との兼用農業用水路や,通年通水されている農業用水路では,断水が難しく,点検が困難である。そこで,筆者らは,これら断水が困難な農業用水路トンネルの変状を一次点検するためのフロート式画像撮影装置を開発した。開発した装置を二地区の農業用水路トンネルで実証試験を行った結果,一次点検として有効なひび割れなどの変状が記録できること,また,ガス検知計を搭載することによって有人目視調査の可否を判断する予備調査として有効であること,などが明らかとなった。

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© 2009 公益社団法人 農業農村工学会
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