農業農村工学会誌
Online ISSN : 1884-7196
Print ISSN : 1882-2770
マラウイ国の人材育成による持続可能な小規模灌漑農業開発の協力アプローチ
金森 秀行
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 86 巻 10 号 p. 885-888,a1

詳細
抄録

国際協力における持続可能な開発方法のひとつは人材育成である。(独)国際協力機構(JICA)は,マラウイ国への国際協力事業で伝統的な技術移転の考え方と移転手法および技術選択を農業普及に適用して,7年間に約56,000人の農民を開発人材として育成し,小規模灌漑区2,535カ所・約5,000 haが開発され,それら家族の食糧自給の強化と貧困緩和に寄与した。協力終了後も,それら人材が自助努力で開発を持続している。本報では,策定した協力方針と実施した協力方法を協力アプローチとして解説し,かつ協力成果と持続性を検証・考察する。その目的は,多くの開発途上国で同アプローチによる持続可能な小規模灌漑農業開発を促すことである。

著者関連情報
© 2018 公益社団法人 農業農村工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top