青蓮寺用水地区の基幹的幹線用水路は,事業完了後30年以上経過しており,老朽化の進行に伴う事故が増加傾向にある。今回,道路下埋設されていた予野サイホン(呼び径700)および松橋サイホン(呼び径800)の改修において,ALW形ダクタイル鋳鉄管を採用した。管路の一部では,厚肉で高剛性なAL1種を用い,現地発生土を再利用する,作業を簡素化するなどした簡略化施工を行い,管体の構造的な安全性や道路面への影響を確認した。その結果,発生ひずみの測定値から算出される応力はダクタイル鋳鉄管の許容値に比べ十分小さく,管体の安全性が確認できた。さらに,舗装面の沈下はきわめて小さく,通常施工部と変わらないことが確認できた。