地震・豪雨発生時にため池の危険度を予測し,現地の被害情報をリアルタイムで共有する「ため池防災支援システム」では,地震発生時にため池の沈下量を計算し許容沈下量と比較することで危険度を予測している。しかし,実際のため池の被災程度と地震解析で計算された沈下量を比較すると,計算された沈下量が過大な傾向がある。これは地震解析のアルゴリズムが設計で用いる計算手法に基づいており,安全設計の考え方から沈下量が大きく算定される傾向にあるためである。本報では,予測精度の向上を目的に,過去に発生した地震被災事例をもとに機械学習の一種であるSVMを用いて地震解析で計算された沈下量を補正する手法ならびに精度検証の結果について述べる。