近年, 自然環境に対する社会的な関心が高まり, 治水・利水等の機能維持と河川・水路が有する自然環境とを調和させる近自然工法が注目され始めている。
このような中で, 富山県高岡市西部を流れる玄手川排水路では, 水草刈りを容易にし, 流積を確保するとともに, ナガエミクリやトミヨが生息する貴重な水辺環境の保全を目的として, 水路底に玉石詰枠ブロックと平ブロックを交互に配置する近自然工法が実施された。このように水路底が改修されたのち, 沿線住民による江ざらい (水草刈り) や玄手川の水路環境評価, 水路水位など, 水路の維持管理に関する事項がどのように変化したかを明らかにした。