2003 年 71 巻 12 号 p. 1073-1076,a1
地域住民が農業土地利用から被っていると感じる外部不経済に注目し,農地と宅地との混在や近接の度合いといった土地利用の空間的要因, あるいは住民側の属性の差によって,地域の居住環境への影響がどの程度異なってくるかを明らかにする。
茨城県Y市を対象事例とし,アンケート調査および土地利用メッシュデータを用いたロジスティック・モデルによる分析を行った結果,外部不経済として想定した項目のうち,多くの項目において,土地利用混在の進行の程度によって,一定の属性の住民のうちの何割が不経済を感じるようになるかを定量的に示すことができた。