農業農村工学会誌
Online ISSN : 1884-7196
Print ISSN : 1882-2770
灌漑管理に関する空間情報を取り込んだ水文モデルの開発
星川 圭介渡辺 紹裕長野 宇規久米 崇
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2007 年 75 巻 11 号 p. 971-974,a1

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抄録

灌漑農業地域における水収支の正確な把握は, 適正な灌漑管理を行う上で重要であり, 水文モデルはその有効なツールとなり得る。灌漑農業地域の水収支は用排水系統の管理など農地以外における水管理や地域の空間構造にも強く規定されるため, モデリングに際しては, 空間情報の取り込みが不可欠である。筆者らが開発した「灌漑管理実効評価モデル (IMPAM)」は, 用排水系統や各農地区画における水管理, 地形, 土壌分布などの空間情報を, ラスター・ベクターの両形式を使い分けながら取り込み, 灌漑農業地域における水動態をシミュレートすることに成功した。本報では, IMPAMの方法論・構造, ならびに適用例について紹介する。

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© 社団法人 農業農村工学会
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