平成12年度に設立された七郷中川生産組合では, 委託側農家の高齢化や後継者不足といった要因により, 組合への水稲栽培の受委託が急激に増加している状況にあった。それに伴い慣行栽培における, 代かきや田植え時期には労力が集中するため作業分散が必要となり, また育苗施設の敷地確保も困難であり, 規模拡大の大きな課題となっていた。そこで, 平成14年度から開始された県営ほ場整備事業七郷中川地区に採用された反転均平工法を契機として水稲乾田直播栽培を生産組合に導入することを検討することとなった。本報では, 平成18年度から生産組合によって設けられた実証圃場で行っている水稲乾田直播栽培の事例について報告する。