農業農村工学会誌
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農業集落排水処理施設における硫化水素ガスの発生抑制対策
吉田 悟
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2008 年 76 巻 7 号 p. 644-645,a3

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抄録

農業集落排水施設における旧式の汚水処理施設では, 施設の老朽化とともに硫化水素ガスによるコンクリートの劣化や悪臭の発生が問題となっていることがある。このため, 群馬県太田市 (旧新田町) の下田中地区では汚水処理施設を改築することになったが, 基本設計で検討した結果, ライフサイクルコストの縮減を図り, 硫化水素ガスの発生を根本的に抑制するためには, 処理方式の切り替え, 改築が必要であり, 既存処理水槽をそのまま活用し処理方式の切り替えが行える処理方式に改築することとした。処理方式を切り替え, 改築することの効果は, コンクリートの劣化防止, 処理性能の高度化, 臭気対策がある。本報では, 当地区で実施設計および工事施工に当たって検討した内容, 事業完了後の事後評価の結果について紹介する。

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