産学連携学
Online ISSN : 1881-8706
Print ISSN : 1349-6913
ISSN-L : 1349-6913
論文
大学リサーチ・アドミニストレーション組織に関する理論研究
山口 光男
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 12 巻 2 号 p. 2_104-2_114

詳細
抄録

大学における研究推進活動をリサーチ・アドミニストレーションと呼び,近年,国立大学を中心に導入の動きが見られる.組織面での課題として,多くの組織は官僚制を基本として構成されるが,官僚制はイノベーションを阻害する要因として,作業プロセスの標準化を求めるという特徴などを持っている.従って,官僚制を採用する事務組織の中にイノベーションを促進するための組織たるリサーチ・アドミニストレーション組織を単純に位置づけるのには無理がある.また,教員組織や事務組織ではない第三の組織とした場合でも,他の組織との協働の面で課題がある.本稿では,組織論を用いた理論的考察により,リサーチ・アドミニストレーションが有効に機能するための組織形態を明らかにすることを目的に研究を行った.その結果,アドホクラシーという組織形態の有効性が導き出された.

著者関連情報
© 2016 特定非営利活動法人 産学連携学会
前の記事 次の記事
feedback
Top