抄録
新産業や雇用創出などの観点から, 産学連携を通じた経済的波及効果への期待が近年高まっている. 本稿においては, 産学による研究活動の視点から, 共同研究, 受託研究, 奨学寄附金に対し考察を行い, 特に共同研究についてファクトデータに基づいて時系列な動向分析を行った.
共同研究と受託研究を用いた産学研究活動は経年的に増加している一方, 奨学寄附金は1990年代になって著しい変化はみられない. 横浜国立大学のケースでは, 大企業による高額で近接の共同研究が近年増加している. 企業は産学研究活動に対し, より具体的な成果を求める方向にあるものと考えられる. また, 受入金額と企業―大学間距離との関係は, 業種により特徴的であることを示した.