2023 年 20 巻 1 号 p. 1_22-1_29
第7期を中心にその前後を含めて,科学技術基本計画等の変遷と学会運営における中心的課題を振り返る.学会発足当時の第3期科学技術基本計画では,研究成果から絶えざるイノベーションを創出していく重要な手段としての産学官連携が期待されていた.学会第7期当時の第5期科学技術基本計画では,これまでの産学連携機能が不十分であるとして『本格的産学連携』が求められた.産学連携に関する分析研究の蓄積を振り返りつつ,学会の使命である「根拠に基づく多面的な分析と冷静な議論」の重要性と,学会の今後の産学連携研究方向について,記念セッションの結果を踏まえて考察する.