日本スポーツ栄養研究誌
Online ISSN : 2759-6141
Print ISSN : 2188-8922
実践活動報告
バドミントン日本代表選手の試合期間における身体組成の推移と栄養面の課題─海外での国際大会で決勝まで勝ち上がった選手1名の事例─
井上 なぎさ飯塚 太郎朴 柱奉
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 13 巻 1 号 p. 111-117

詳細
抄録

【目的】

 世界トップレベルのバドミントン選手において、一定の除脂肪量を獲得し、維持することは重要である。しかし、世界各地での試合遠征が通年で繰り返されるバドミントン日本代表選手にとって、試合期間中、除脂肪量の維持に向けて十分な食事摂取量を確保することは難しい。そこで、国際大会での試合期間における食事摂取量と身体組成の関係について検証した。本稿では、5日間で5試合、決勝まで勝ち上がった選手1名の事例を報告する。

【活動内容】

 調査項目は、身体組成、食事摂取量、試合時間、主観的疲労感とした。食事摂取量の栄養評価を行う目的で目標量を設定した。

【成果】

 身体組成において、決勝当日では、1回戦当日から体重で1.7 %、除脂肪量で1.9 %、それぞれ低下していた。試合期間のエネルギー摂取量は、平均2,006±406 kcalであり、目標量に対する充足率は、平均78.9±15.9 %であった。たんぱく質と炭水化物の摂取量は、試合期間を通じて目標量に達していなかった。

【今後の課題】

 本栄養サポートにより、試合期間における体重と除脂肪量の減少に、食事摂取量の不足が影響していたことが示唆された。現在は、本栄養サポートから得られた客観的データをもとに、バドミントン日本代表チームに対し、ホテル室内での自炊の充実や、補食の種類・量・タイミングに関する行動計画を提案するとともに、別大会でも継続して身体組成に関するモニタリングを行っている。

著者関連情報
© 2020 特定非営利活動法人 日本スポーツ栄養学会
前の記事 次の記事
feedback
Top