日本スポーツ栄養研究誌
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ハイパフォーマンス・サポートセンター栄養機能における衛生・安全面に対する取り組み ─平昌オリンピック・パラリンピックの場合─
吉野 昌恵高戸 良之亀井 明子
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2020 年 13 巻 1 号 p. 130-137

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抄録

 平昌2018ハイパフォーマンス・サポートセンターの栄養機能は、コンディショニングミールとリカバリーミールボックスの提供であり、国立スポーツ科学センター(以下、JISS)の管理栄養士が主担当となり、厨房設計、献立作成、食材調達等、全業務を給食会社に委託し運営した。安全面および衛生面に配慮するために、JISSと給食会社で検討した主な内容は、提供内容、設備、機器・備品、食材調達、衛生管理、事故対策であった。

 食材調達は、日本と同程度の基準とし、畜産物は肥育ホルモンや抗生剤が不使用であること、農産物は残留農薬検査が実施されていること、加工工場がHACCPやISOなどの認証を受けていることなどを条件とした。衛生管理は、給食会社が大量調理施設衛生管理マニュアルおよびHACCPの考えに基づいたマニュアルを作成し、特定給食施設と同等の衛生管理基準で運営した。事故対策では、食中毒、利用者のやけどや嘔吐など、運営中に起こる可能性のある事故の対応策を検討した。また、事故などの発生による外部機関等からの情報提供依頼に備え、実施献立、使用食材など全てを記録した。

 給食会社が現地調査や情報収集を行うことで安全性や衛生面を十分配慮することができたが、食事提供を伴う海外での栄養サポートは少人数で対応する場合もある。その場合でも、現地の食材や衛生状況などの情報を収集すること、実施献立などを記録することが必要である。

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