2001 年 24 巻 5 号 p. 5_45-5_56
本研究は,病院で働く看護職の看護労働に対する意識構造を明らかにすることを目的に行った。 一般病院に勤務する看護職を対象として質問紙による調査を行い,その結果547人から回答を得た。
得られたデータに対して因子分析を行い,6因子を抽出した。 第1因子 「看護労働に対する精神的満足」,第2因子 「看護職の自己イメージ」,第3因子 「看護労働の経済的評価」,第4因子 「労働の場の拡大」,第5因子 「職場内の地位」,第6因子 「看護職からみた他者評価」 と命名した。 また,因子分析によって得られた因子得点をもとにクラスター分析を行い,6グループに分類した。 それぞれのグループは,年代,経験年数,結婚の有無,子供の有無,職位に有意差があり,ライフステージによって看護労働に対する意識構造に違いがある事が示唆された。