抄録
【目的】クロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt-Jakob Disease:CJD)患者の家族が経験した困難を明らかにした。
【方法】CJD患者を看取った経験のある家族を対象に半構成的面接を行い,面接内容はICレコーダで録音した。意味内容の類似性に従ってカテゴリー化した。調査対象病院の倫理委員会の承認を得て,対象者の権利擁護に努めた。
【結果】CJD患者の家族が経験した困難として【CJDの診断に至るまでの混沌により生じた否定的な思い】【CJD確定後に生じる転院を拒まれるつらさ】【感染源の伝播のおそれがもたらす苦悩】など13カテゴリーが抽出された。
【考察】CJD家族が経験する困難の一部は,医療者の知識不足や不安などから生じた不適切な感染対策,納得のいかないインフォームド・コンセント,不当な扱いを受けたと感じる人権問題など,医療水準が維持できていないことに起因していた。