日本看護研究学会雑誌
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病院に勤務する認定看護師が訪問看護師のケアの質を補完する遠隔看護支援システムの有用性の検証
井上 里恵藤原 奈佳子郷良 淳子
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2019 年 42 巻 2 号 p. 2_195-2_210

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抄録

【目的】病院勤務の認定看護師が訪問看護師のケアを補完する遠隔看護支援の有用性を検証する。
【方法】訪問看護ステーション500か所(訪問看護師1,500名)を対象に郵送法自記式質問紙調査を実施した。支援ニーズが高い皮膚・排泄ケア認定看護師(WOCN)による遠隔看護支援を行い,訪問看護師4名の個別インタビューとWOCN3名のフォーカスグループインタビューからテキストマイニングと内容分析法を用いて検証した。
【結果】訪問看護師の95.3%は実践で困難を感じていた。WOCNと訪問看護師の語りから,遠隔看護支援は訪問看護師の知識・技術の補完だけでなく自信と安心につながっていた。またWOCNの深いアセスメントと責任感を生み相互補完関係が成立していた。さらに,WOCN・訪問看護師・利用者(家族)は協働するチームとして存在した。
【結論】専門性の高い看護師による遠隔看護支援は訪問看護の質の向上に有用である。

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