2022 年 45 巻 1 号 p. 1_41-1_50
目的:在宅看護学実習指導者の実習指導における「やりがい」を創出するためのニーズを明らかにすることである。方法:質的記述的デザインで,在宅看護学実習の実習指導者として3年以上の経験を持つ訪問看護師10名に半構成的面接を実施し,語られたインタビュー内容の類似性,相違性に基づいてカテゴリー化を行った。結果:「やりがい」を創出するためのニーズとして【在宅看護学実習に対する学生からの肯定的フィードバック】【実習指導に対する指導者自身の教育観の育成】【実習指導における担当教員との納得のいく関係性】【実習指導に対する事業所の前向きな姿勢とスタッフからのあたたかなまなざし】の4つのカテゴリーが抽出できた。結論:実習指導者が「やりがい」を創出するには学生からの反応が重要であることが示唆された。さらに教員やスタッフとの関係性,また事業所の実習指導に対する考え方も重要な鍵となっていることが示された。