2022 年 45 巻 2 号 p. 2_297-2_309
目的:結核地域DOTSフィリピン出生結核患者用リスクアセスメント票を開発する。方法:フィリピン出生結核患者用リスクアセスメント票の原案を作成し,323か所の保健所保健師に調査紙を郵送した。その結果を参考に結核専門家4名で原案について検討した。結果:調査結果は保健師126名が対応したフィリピン出生結核患者166名(有効回答数137名)に関する回答であった。服薬完遂者127名(92.7%),中断者10名(7.3%)で,原案32リスク項目をχ2検定し,有意差があったのは5項目だった。専門家会議では,保健師が原案のリスク項目でアセスメントした結果を参考に各リスク項目の評価検討を行った結果,原案に1項目が追加された。結論:専門家会議によって8分類33項目で構成するフィリピン出生結核患者用リスクアセスメント票の内容妥当性が検証された。