論文ID: 20190418051
目的:育児参加に育児参加要因が与える影響,および育児参加要因にソーシャルサポートが与える影響を明らかにすることである。
方法:幼稚園,保育園・保育所に通う児の父親750名を対象とし,無記名自記式質問紙調査を行った。調査期間は2017年1〜2月,調査内容は①属性(年齢,家族構成等),②育児意欲(父親の性別役割分担に関する意識,父親役割の受容等),③育児環境(育児に対する職場環境,経済状況等),④ソーシャルサポート,⑤平日育児参加時間とした。
結果:重回帰分析の結果,主導権意識と父親の手取りの年間収入は平日育児参加時間,配偶者のソーシャルサポートは主導権意識,上司のソーシャルサポートは父親の手取りの年間収入に影響を与えていた。
結論:父親の育児参加には,仕事を主な役割とする従来の役割分担意識が関係していることが示唆された。育児参加において配偶者と上司がキーパーソンとなる可能性が考えられた。