論文ID: 20200528092
目的:精神障害をもちながら地域で暮らす当事者が,精神科訪問看護からどのような支援を受け,その支援を受けることでどのような価値を見出しているのかを明確にすることである。
方法:精神科訪問看護を利用している当事者を対象として,自由記載による回答を中心に求める無記名自記式質問紙調査を実施し,その内容を質的帰納的に分析した(分析対象者138名)。
結果:地域で暮らす当事者は,精神科訪問看護による【安心と尊厳を保障する支援】【生活力を高める支援】【生活を充実させる支援】を受けることによって,【安心の獲得】と【人生の好転】という価値を見出していた。
結論:当事者は,精神科訪問看護を暮らしに役に立つ支援と認識していた。これからの精神科訪問看護は当事者の視座から学び,当事者を尊重した支援を充実させる必要がある。