抄録
症例は39歳,男性.咳嗽,労作時呼吸困難で発症し,1週間後に当院に入院.低酸素血症(PaO2 55.0 Torr, PaCO2 40.1 Torr, pH 7.44)と画像所見にて縦隔・肺門リンパ節腫大,両肺野の粒状影,右上葉に浸潤影を認めた.血清ACE活性高値,BALF所見(リンパ球51 %,CD4/CD8=3.62),TBLB組織所見からサルコイドーシスと診断した.比較的若年での急性発症であり,検索した範囲で肺外臓器病変を認めず,また,良好な予後が期待される胸部CT所見からステロイド治療をただちに開始せず,在宅酸素療法にて経過観察したところ,症状ならびに画像所見の改善を認めた.急性呼吸不全で発症したサルコイドーシスの報告はまれであり,ステロイド治療の適応も含め,文献的考察を加え報告する.