日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌
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症例報告
分娩後の肺野病変増悪に対して高用量ブデソニド吸入薬を用いたサルコイドーシスの1例
伊佐田 朗今野 哲小池 隆夫西村 正治
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2009 年 29 巻 1 号 p. 63-67

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抄録
症例は,20歳時にサルコイドーシスと診断された女性.33歳時に第一子を出産.出産3ヵ月後より咳嗽,呼吸困難を認め,血清ACE活性の上昇,胸部X線写真にて肺野病変が出現したが,症状出現後約1年で自然軽快を認めた.34歳時に第二子を出産.出産3ヵ月後より,第一子出産後と同様の経過を認めたが,呼吸困難が強く,ブデソニド800 μg/日の吸入が開始された.その後呼吸困難の改善を認め,約6ヵ月後には肺野病変の改善を認めた.41歳時に第三子を出産.出産2ヵ月後より呼吸困難,咳嗽の悪化を認め,ブデソニド1,600 μg/日の吸入を開始した.その後,呼吸器症状の改善を認めた.分娩を契機にサルコドーシスが悪化することは知られているが,本症例では3度の分娩後いずれも肺野病変の悪化を認めた.本症例では,高用量のブデソニドの吸入が,呼吸器症状の改善に寄与したものと考えられた.
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© 2009 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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