日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌
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総説
長期予後を考慮して心不全を治療する−ANP,β遮断薬の使い方を含めて−
平光 伸也宮城島 賢二森 一真木村 央椎野 憲司石川 志保依田 竜二加藤 靖周森本 紳一郎尾崎 行男
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2012 年 32 巻 1 号 p. 43-45

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抄録

心不全は,従来機械的なポンプ失調であると概念づけられ,その治療にはポンプ機能を増強する強心薬,負担を軽減する利尿薬,血管拡張薬が中心に使用されてきた.しかし最近では,心不全の病態の捉え方が大きく変化し,血行動態はもちろんであるが神経体液性因子の関与が重大であると認識されるようになった.疲れた心臓は強心薬で無理に動かすよりも,β遮断薬,レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAA系)抑制薬を投与して休ませた方が,予後が改善することが判明した.また心不全は予後不良の症候群であるが,その治療により予後が左右されることが注目され,急性期から予後を改善する治療を行う必要性があると考えられている(Table

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© 2012 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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