日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌
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ミニシンポジウム
治療抵抗性心サルコイドーシスにおける免疫抑制剤併用例5例の検討
井手 友美肥後 太基日浅 謙一大井 啓司坂本 一郎向井 靖砂川 賢二
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2014 年 34 巻 Suppl1 号 p. 41

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抄録

 心サルコイドーシスは,時としてその診断が困難であることに加え,ステロイドによる副作用の 出現,ステロイド単独では炎症コントロールが困難な例も存在する.  当院では,2010年以降,九州大学病院ハートセンターで心サルコイドーシスと診断され,プレ ドニンによる加療のみでは不十分と判断した5名に対して,免疫抑制剤の併用を行った.5例のうち 2名は,メトトレキセートの併用によって炎症の沈静化を得ることができたが,3名はメトトレキ セートをアザチオプリンに変更した.これら3名のうち2名は,メトトレキセートでは十分な炎症 コントロールが得られなかったこと,1名はメトトレキセート服用によると思われる気分不良と 倦怠感の増悪により薬剤変更を行った.アザチオプリンによる加療を行った1例は,治療の経過中に 著しい炎症が2年あまり断続的に持続した結果,診断当時左室駆出率50%であったが,20%まで 低下し,急激な炎症とその後の繊維化のため左室の拡大が得られず,心不全治療に難渋している.  免疫抑制剤の使用については,いまだ試行錯誤ではあるが,併用開始の時期に関する指針および プレドニンによる治療抵抗性であるかの予測が必要であると考えている.

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© 2014 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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