2018 年 38 巻 1_2 号 p. 17-21
サルコイドーシス患者の予後を決定する重要な因子として心臓サルコイドーシスがある.特に重症と考えられるものは,1)高度房室ブロック例,2)持続性心室頻拍/心室細動例,3)低心機能の3つであり,一方,難治性(治療抵抗性)心臓サルコイドーシスと考えられるものは,免疫抑制療法を含む適切な治療を行っても,1)致死的不整脈(持続性心室頻拍や心室細動)が再発する,2)心機能が低下してくる,3)心不全を繰り返す,4)FDG-PETやGaシンチで捕らえられる活動性心病変が持続する例と考えられる.ここでは,これらの因子について概説し,特に進歩が著しい非薬物治療の現状について述べる.