日本口腔内科学会雑誌
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症例報告
カンジダ性口唇炎の3例
小澤 通子神部 芳則宗正 憲和柏崎 明子林 宏美草間 幹夫
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キーワード: カンジダ性口唇炎, 口唇
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2013 年 19 巻 2 号 p. 66-71

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抄録

口腔カンジダ症は,口腔常在菌叢を構成するCandidaによる日和見感染であり,抗癌剤による化学療法,抗菌薬や副腎皮質ステロイド薬の長期投与などがその発症要因となっている。
口腔カンジダ症は,口腔粘膜の疼痛,灼熱感,味覚異常をその主な症状とし,臨床的には白苔の付着や粘膜の萎縮を認める。しかし,口唇での報告は顎口腔領域では比較的稀である。
われわれは,口唇の腫脹および発赤を認めた74歳女性,54歳女性,71歳女性の計3例を経験した。
抗真菌薬により腫脹,発赤,疼痛は消失し,現在,症状の再燃はなく経過良好である。

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© 2013 日本口腔内科学会
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